ドンペリ風呂に入って死にたい

躁鬱I型アラサー腐女子の役満日記

同居人とわたくし

このところお布団とすこぶる仲が良い。風邪が本格化してきたのだ。とはいえ、現在パラサイトシングル状態なので風邪だからといって家族に甘えることはできない。まんじりともせず階下が静かになるのを待つ。
皆が寝静まった頃を狙って食事を摂り始めた筈が、親父が起きてきてしまった。ぬっと鬼瓦のような顔を一瞬こちらに向けたものの、すぐに便所に引っ込む。その後、盛大な放屁の音。音から推察するに、便が出そうで出ないらしい。
カシャカシャと音がするのでそちらを見やると、何事かを察したのか飼い犬まで顔を覗かせる始末。随分賑やかな夕食になった。遺影の中の祖父が今日も微笑んでいる。「m。いい大人なんだから家を出なくちゃ駄目だよ」そう言っとる気がする。死人の言葉を捏造してはいけないが、確実にそう言っとる。ごめんねおじいちゃん。私まだこの家出れないんだ。


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2018.11.26

2018.11.26
前夜、なかなか眠れず、2時に寝た気がする。睡眠薬が処方されておらず、安定剤しか出ていなかったことが後に発覚。夜寝付かれない時、集音器のスピーカー越しに看護師の素っ気ない声を聞くと驚く程に安心する。何故か。そんなに自分は孤独なのか。
朝、ソーシャルワーカーのF川氏の付き添いの元、管理課長に連絡する。同時に係長にもショートメールを返す。後輩のYにも改めて返信する。
F川氏は緊急入院セットなるものを示す。曰く、風呂に入れるのだと言う。女性は月水金。いい加減頭が臭く、ただただ嬉しい。介助入浴とのことだったのでてっきりドライヤーなどやってもらえるのかと一瞬ぬか喜んだものの、介助といっても付き添いで、自分で自分の世話をする必要はあるようだ。
午前、U田医師に会う。会ったような気もするが判然とせず。本とスマホの隔離室への持ち込みが許可される。本は病棟内に歴代の患者が寄付していったものから選ぶしかなく、いずれも微妙。ロバート・ゴダードの「石に刻まれた時間」を読み始める。
スマホはパトカーを呼ばれたあの時からずっとポケットに入っていたものをそのままナースステーションで管理していたらしい。つまり、充電の問題がある。今回の入院を親に伝える気は一切なかったのだが、流石に連絡せなあかん、と管理課長に促されたこともあり、母親に連絡を取り充電器の差し入れを願う。
大学の同級生であるGと22日にやり取りがあったようなので、措置入院の旨伝える。措置入院という単語が馴染み出す。後に同じく同級生のDにも事情を話す。この面子とは、五反田で盃を酌み交わしたことがある。あの日集った彼らに秘密を明かしたことになる。
恐らくこの日にH原に入院の報告と別れを切り出す。初夏からなんとなく男女の仲になっていた会社の同期だ。相手からは極めて事務的な簡素な謝罪があり、その一文でもって関係が絶たれた。
たいへんお世話になっていたネトゲのギルマスがいたので、彼女にも事情を説明しひとまずネトゲ内の留学を終えてギルドに帰還する。以後ログインは疎らになる。
午後、風呂に入る。ずっと施錠された扉の向こうでうずくまっていたため、初めてロビーに出て、外界に突如として誘われたような衝撃が走る。風呂の熱気で頭痛が酷くなる。ポカリスエットが欲しい。何をするにもふらつき、頭が痛い。


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vs会社戦

タリーズで次長2名と戦った。大人のオブラートを久々に見た。
休職に関してはほぼこちらが悪いが、その後の復職に関するごちゃごちゃについては会社も悪い気がする。
そもそも私の病気だって、多分セロトニン伝達物質の遺伝子が多型だったことに端を発しており、そうなるとおかんのせいになるのだ。でもおかんだって誰かから生まれてきたわけで、そうやって突き詰めていくと、結局は遺伝子の突然変異とかに話が行ってしまう気がする。
今日は風邪のせいか脳みその退行が凄まじいので、頭の中の宇宙で外人のおっさん(ダーウィン?)が微笑んどるのと、えんどう豆がわさわさ茂っているのしか再生されない。おっさんの周りを豆が廻る。彗星みたいに飛んでいるのは恐らく体温計だ。水銀を振るやつ。
何故人は、自然淘汰の段階でメンタルに起因する病気を切り捨てられなかったのだろう。知り合いのO女史にご指摘いただいたように、やはり精神科の病気は社会的に作られたものだからだろうか。ということは、私の病状は全てプラシーボによるものだろうか。確かに、精神病患者は一般的に、驚くほど薬の名前に詳しい。というか、多分みんなおくすりが大好きだ。それというのは、なんだかプラシーボと関係している気がする。
人は案外思い込みで構築されている生き物だ。囚人の視界を奪い、ぬるま湯を垂らし、刃物で皮膚の薄皮を傷付けながらこれはあなたの血ですよと囁けば、人は簡単に死ぬ。鏡に向かってお前は誰だと問い続ければ人は簡単に気が狂う。私も何かを毎日念じ続ければこの現状から脱却できるのだろうか。セルフマインドコントロール?でも、それって結局今日では宗教という形をとっているのではなくて?そういうのは嫌だ。なんかそういうのじゃなくて、もっとアカデミックでクールな何かをよすがとしたい。ただ、文系学問と宗教ってめっちゃ際どいというか線引きが曖昧なのよね。はー、難しい。お風呂入るわ


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隔離室詳細

畳四畳ほどの広さの個室。

リノリウムの床、金属製の扉。扉は施錠されている。扉の反対側に鉄格子があり、その格子の先に窓が見える。格子と窓の間が通路になっており、看護師が巡回する。扉にも覗き窓がある。覗き窓にはカーテンがついているが、外側についているのでこちらではどうすることもできない。床も扉も壁も全てが陰鬱な色をしており、照明の弱さも相まってとにかく薄暗い。

室内に便器があるが、仕切りがないので死刑囚の独房よりも悲惨さは上だと思う。便器横のセンサーが赤く光ると水が流れる。洗面台はない。その代わり壁に四角い凹みがあり、手をかざすと水が流れるようになっている。仕切りがないのも洗面台がないのも自殺防止のためだろう。

監視カメラはないが、天井に集音器があってそれによって監視されている。

周りも隔離室ばかりで、ファンキーな人が多いのでしょっちゅうペック(患者が暴れているけど一人では対処できないので、看護師はみんな来てくださいっていうヘルプコール)のゴタゴタを覗き窓ごしに眺めることができる。ペックは火事場の野次馬的な感じで、閉鎖病棟における数少ない娯楽の一つである。

部屋に話を戻すと、私物持ち込みも入浴も許可が下りないことにはどうしようもないため、小汚いホームレスみたいになるしかない。私はパンツが修復不可能になったので捨てた。また、やることがとにかくなくて、室内に入院の契約書類しかなかったので、私はそれをちぎってひたすら鶴を折っていた。私物持ち込み許可までは、そのちっさい鶴かペックを眺めて時を過ごした。

 

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2018.11.24-25

2018.11.24

記憶なし。入院費の説明を受け、うちに所得などないと叫んだのはこの日だったのだろうか。

また、会った覚えのないU田医師に会ったのも。

2018.11.25

深夜4時頃、目が覚める。走馬灯のように22日からの記憶が頭の中を駆け巡る。夢だ。頬をつねるが感覚がある。違った。夢じゃない。現実を確認するために頬をつねるなんて、生まれて初めてだ。現実味がなく、呆然と布団の上に座る。便器の後ろの壁のステンレスにオレンジ色のダウンライトが反射して綺麗。

こんこんと眠る。頭が痛い。二日酔いにも近い。

朝食のウインナが美味い。ただ、牛乳によって下痢を二度する。以降、排便は全て下痢となり牛乳禁止との措置が取られる。

ソーシャルワーカーのF川氏にパジャマは1日100円との説明を受ける。

 

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2018.11.22-23

2018.11.22 三連休前夜

夜、ベンザリン睡眠薬)を恐らく12錠、白ワインと共に飲み干す。

2018.11.23

昼、セブンに行こうとしたが、何故か道路の右側を歩き倒れ込む。セブンは道路の左側。通行人に何かを呼ばれ、何がどうなったのか、とにかくパトカーが来る。パトカーの中で警官に抵抗する。顔を殴る。噛み付く。口を抑えられる。パトカーの後部座席で拘束される。男は嫌だと叫ぶとよく見ろ、女だと叫び返される。なるほど、確かに右に女がいる。男のような女。左に男。男にいい加減にしろよと叫ばれる。

19時、救急車の中で身体拘束される。抜け出せず痛い。拘束具の橙色の丸いツマミを回すが、拘束はいっこうに解けず。右に点滴(ポカリスエットのようなものと言われる)左に採血。採血に異常なし。刺される瞬間嗚呼とは思ったが特に抵抗せず。

医者のような者(男?女?)が東京都の措置入院のために問診を行う。叩きつけるようにベンザリンと叫ぶ。措置入院が決まる。会社に連絡をさせてくれと懇願する。親のことは意識なし。社用の携帯が無く、やむを得ず係長に私用の携帯から留守電でなんとか措置入院を伝える。請求書を2本出す旨、回覧押印の要を伝える。翌日に大学の後輩Yとの約束があったため、彼にもその旨伝える。措置入院という言葉を頭で構築し、声に出し、文字に打つのが酷く難しい。救急車から、首都高が見えて首都高と呟いた気がする。

大きな病院でストレッチャーでエレベーターを経由し部屋に入れられる。病院入口で禿げた男にひたすらこの若ハゲと罵る。監獄のような病室(深夜?)にてベッドから故意に落ち、蒲団の直敷になる。安定剤のチューブを飲ませられる。

後で入院時の書類を整理していて分かったことだが、23日は別の病院に身体拘束されたまま収容されたらしく、24日になってからK病院の隔離室に行ったらしい。この辺りが本人の記憶では判然としない。

 

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措置入院(概要)

2018年秋より、一般ピーポーには体験できないことを経験させていただきました。措置入院です。精神科の閉鎖病棟、格子付きの隔離室に身体拘束をされたままぶち込まれるわけです。

あんなに嫌な思いをしたのに人間不思議なもので、何か勲章をひとつ頂いたような、そんな気持ちで娑婆に帰って参りました。

メンヘラの極みのようなあんな貴重な体験をひとりニヤニヤ抱えとくのもなんか勿体ない気がするのでここに放出させていただきます。

なお、病棟で出会った方々については事実の誇張、歪曲にならない程度のフェイクを入れさせていただきます。

 

★入院していた病院、病棟について

メンヘラが大好きなとある文豪も入院したことのある、まあまあいかつい病院に入院していました。私がいたのは閉鎖病棟なので、患者が勝手に外に出ることは許されません。二重扉で施錠されています。仮にK病院とします。

 

措置入院とは

精神科への入院には大きく分けて三種類の形態があります。(いろんなサイト、ブログで詳しく紹介されているが…)

・任意入院

患者本人に入院の意思があって、自ら入院してくる。外出、外泊がある程度自由にできる。入院ってくっそ怠いので、私は任意入院で来た人達を、「え?お前自ら好んでこんな監獄みたいなとこに来たの?なんなの?ドマゾ?」的な気持ちで見ていた。

医療保護入院

患者本人には入院の意思がないが、患者の家族が入院に同意して入院させる。よくある患者に病識がないけど家族がどうにかしたい時とかがこのパターン。K病院では1日1回の院内散歩が許可されていた。任意入院ほどではないがある程度自由。

措置入院←これでした

患者本人の意思もクソもなく、何か事を起こして警察やらなんやらが出てきて、都道府県から命令が出た場合に強制的に入院させられる。何も自由はないし、なんなら隔離室(ほぼ牢屋)にぶち込まれる。

 

★体験記の執筆環境について

身体拘束された3日後にスマホの所持が許されたので3日間については覚えている限りを、以後はリアルタイムで日記をつけました。特に個室隔離の間は暇だったのでずっとぽちぽちしてました。なんであんなに早くスマホが返ってきたのかは未だに謎です。

本ブログに載せるにあたり最低限の加筆修正を施していますが、ほぼ原文ママです。

 

★本体験記に登場する主なおともだち

※全員実在してるよ

※まだ元気になっていない人もいるよ

・H山ちゃん

美人で明るいおねーちゃん。隔離室にて便器と会話し、脱走を試みた猛者。

・おっさん

工場勤務の独身のおっさん。足が臭い。入院は5度目とのこと。

・N田っち

ヴィジュアル系?アングラ系?のファッション?の仕事をしているお兄さん。幻聴がめっちゃ聞こえるらしい。就寝時間ギリギリになるとカップ麺を食べ出す。

・Sちゃん

高学歴お兄さん。自分で麻薬を使ったくせに、自分から警察に行って俺の尿を検査しろと叫んだ結果ここに来たらしい。N田っちと同様、就寝時間ギリギリになるとカップ麺を食べ出す。

・A宮さん

とにかくうるさいおばあちゃん。めっちゃうるさい。

・T谷さん

いきなり暴れ出すお兄さん。ガタイがいいため収拾をつけるのがとても難しく、T谷さんがゾーンに入ると彼を取り押さえるために男性看護師がめっちゃ出てくる。

・ハイジ

私と同じ病気の女の子。テンションがいい感じにぶち上がったりだだ下がったりするので、見ていていい反面教師になる。楽しい。

 

他にも色々いた気がするので随時追加します。体験記についてもダラダラ追記します。

 

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